「認知機能の見える化」による社会参画の進化を目指して(トータルブレインケア株式会社)

2018年1月18日

株式会社トータルブレインケアでは、「認知機能の見える化」を実現するICTクラウドシステム『脳活バランサーCogEvo』の開発・提供とともに、さまざまな大学等研究機関と共同し『脳活バランサーCogEvo』を用いて世の中の課題を解決するために研究を進めています。また、自治体様とともに地域の皆様の介護予防や認知症予防の取り組み、さらに、多業種にわたる企業様とともに社会実装に向けて取り組んでいます。

現代の日本では、超高齢社会の到来により、医療・介護保険制度や費用の問題、認知症高齢者の生活や自動車運転の問題など、認知症に関する話題には事欠きません。認知症は認知機能の低下によって生活の様々な面で影響が出る病気ですが、その原因は多岐にわたり、状態も一人ひとり大きく異なります。また、人それぞれ生活習慣や生活環境も異なります。認知症の人への支援は、その多様性ゆえに難しい場合が多々あります。

私たちは、人間の「認知機能」に注目しています。脳の持つ働きは多岐にわたり、「認知機能」も、注意力や空間認識力、記憶力など様々な機能に分けることができ、またさらにそれらの機能も細分化することができます。しかし、私たちには自分の認知機能も、他人の認知機能も、目で見える形にすることは難しく、その把握も困難です。体温も血圧も家庭で手軽に計測し健康状態の把握や健康づくりに役立てられるのに対し、認知機能については簡単に確認する手段がありませんでした。

もし、さまざまな認知機能が体温や血圧のように、簡単に目に見える形で把握できたら、低下している機能を補う工夫や支援もはるかに容易にできることでしょう。

認知症の人や高齢者だけではなく、あらゆる世代にとって認知機能は生活の中で重要な役割を果たしています。認知機能の低下は、生活や仕事へ影響を及ぼします。働き盛りのビジネスパーソンには交渉や決断という点で高度な認知機能の活用が必要です。自動車を運転するためには、危険予知や冷静な判断が必要であり、学生や子どもにとっては勉強だけでなく仲間との適切なコミュニケーションにも認知機能を働かせる必要があります。

私たちは、ICTクラウドシステムである『脳活バランサーCogEvo』を開発し、「認知機能の見える化」に力を注いでいます。『脳活バランサーCogEvo』は、ゲーム・パズル感覚で課題(タスク)を解くことにより、認知機能の5つ(記憶力、注意力、計画力、見当識、空間認識力)を五角形のチャートで表現でき、認知機能の特性の把握を実現します。また、繰り返し行うことで認知機能の5つの項目の経時変化を確認することも可能にします。

『脳活バランサーCogEvo』による「認知機能の見える化」の実現により、認知機能は楽しく簡単な方法で、自分で確認(セルフモニタリング)することができ、それにより自分の認知機能の状態を分析(セルフアセスメント)し、自分でケア(セルフケア)することができるようになります。また、家族や支援者がモニタリングし、急激な変化やなだらかに続く低下に気づくことによって、受診につなげるとともに必要なケアを早期に導入することにつながります。

セルフモニタリング、セルフアセスメント、セルフケアは、高齢者にとっては健康脆弱化予防や介護予防につながり社会参画寿命を延伸することに直結しますが、ビジネスパーソンには自己管理を行うことでメンタルヘルスの管理やコンディションの維持や向上が、車を運転する人にとっては安全運転の心がけと自己の能力を把握するきっかけとなり、また、スポーツを行う人にとっても日々のコンディションの調整と確認につながります。

私たちはこの『脳活バランサーCogEvo』を用いて「認知機能の見える化」を社会に広め、人々の健康脆弱化を予防し、生活の質を向上することを使命と考えています。またそのために、「認知機能研究会」の運営や認知機能の見える化推進協議会の設立に向けた準備会の運営を行っています。「認知機能の見える化推進協議会設立準備会」では、これから社会生活に役立つ認知機能に関する情報提供や、認知機能を把握することの重要性や意義も啓発していきます。

認知機能はすべての人々に関係し、その生活や社会を支えるものです。よって、「認知機能の見える化」がもたらす可能性はさまざまな分野や業種に秘められており、すでに私たちはいくつかのビジネス分野での活用に向けて取り組みを進めています。一方で、まだまだ多くの課題とともに向上する可能性を秘めた分野が残されています。これから先も、様々な企業様と協働しその可能性を実現できるよう、課題解決に向けたプラットフォームを作っていきたいと考えています。

なお、弊社では、社員が『脳活バランサーCogEvo』を日々使用し認知機能の状態をセルフモニタリングして、体調を調整しています。例えば私の場合は、ここぞ!という商談や講演の前夜はきっちり7時間眠るように調整しますが、これはセルフモニタリングから得たセルフケアの秘訣で、私にとって最も認知機能が冴える状態をもたらします。社員の中には、より良く認知機能の状態を維持できるように、お酒を控えたり、運動を心がけたり、ストレス管理をし始めた人も現れ、仕事だけでなく生活全体に良い影響がでています。

私たちは、より多くの人が自分の認知機能を把握し、より良い社会生活を営めるように、これからも進んで参ります。健康脆弱化予知予防コンソーシアムの皆様との出会いから、「認知機能の見える化」をさらに進展させることで、より良い未来の社会を一緒に創造できることを期待しています。

 

株式会社トータルブレインケア
代表取締役社長 河越眞介